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学校図書館支援員   枝史子さん

2017年03月01日 15:36

 

 

「未来を選択する力」の贈り物

 

私は、境町で初めての、そして、ただ一人の「学校図書館支援員」。

 

仕事は、学校図書館に関する「あらゆること」だ。図書館をスーパーマーケットに例えるなら…「売れ筋商品」を仕入れ、お客様がお目当ての商品を一目で見つけられるように陳列する。

 

 店内を清潔に保つのはもちろんのこと、季節ごと、あるいはイベントごとに「フェア」を行い、飾りつけをし、常に店内を「動かす」。お客様からの問い合わせには真摯に対応し、必要とあらば商品を取り寄せる。そして、最後に会計をしてお客様に商品を手渡す。…と、このような感じで、図書館を一人で切り盛りしている。

 私がこの職に就いたのは2年前。まだまだ短期間だが、続けてこられたのは、もちろん本も図書館も好きだということ。だが、それだけではない。私には「学校図書館の力で、一人でも多くの子ども達を幸せにしたい!」という思いがあるのだ。子ども達が、自らの力でよりよい未来を「選択」するには、物事を深く」考える力と「多角的に」考える力が必要だと、私は思っている。

 だがそれらは、どう考えても、ある一定量以上の語彙の蓄積なくしては成り立たない。なぜなら、語彙は、思考を構築する「パーツ」となるから。このパーツが豊富であれば、頭の中に壮大な建造物を構築できるのに、ほんの少ししかなければ、いつまでたっても、砂場の砂山レベルで終わってしまう。

 では、どうやってその豊富なパーツ=語彙を蓄積するのか…その最も簡単でかつ有効な方法が、図書館を利用し、とにかくたくさんの本を読むことだ。学校図書館がきちんと機能していれば、学校に通っているあらゆる子ども達に、潤沢なパーツを供給できるはずだし、やがてはそれが必ず、彼らの力になる。

 

彼らに愛される学校図書館を作ることを目指して、私は今日も働いている。この仕事が、私から彼らへの、「よりよい 未来を選択する力」の 贈り物だと信じて。

   

  

 

 

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